「……お…わった…」
厚が最後の封筒を閉じ終えて、ようやく作業が終わった頃には、既に空がうっすらと明るくなりはじめていた。
全員死体の様にぐったりして、もはや立ち上がる元気が残っている者は誰もいなかった。
「ここまで……長引くとは思わなかったばい……」
「ああ……もう、しばらくは紙の束は見たくないぜ……長谷部?」
「……」
「もう力尽きとるばい」
「……あの、毛布持ってきました」
唯一まだ動けた小夜が、毛布を人数分他の部屋から持ってきて、それぞれに配った。
既に力尽きている長谷部には、厚が彼の背中に毛布をかけてやった。
「ああ……すまないね、お小夜」
「いえ……片付けありがとうございます」
毛布を取りに行っていた小夜の代わりに、筆などの道具を片付けていた歌仙は、毛布を受け取ってうっすら隈ができた目で、力なく微笑んだ。
「皆、ここまで頑張ってくれてありがとう……本当助かった。ここのみんなは今日は完全非番にするから……ゆっくり…おやすみ」
小夜から毛布を受け取って満身創痍の審神者は、最後まで言い終わる事無く、その場で力尽きた。
それに続いて、他のメンバーも床にも関わらず、その場で毛布にくるまって、死んだように眠りについた。
翌日、鯰尾の爆笑の声で起きた審神者と国広は、それぞれ両頬に「馬鹿」「傑作(笑)」と書かれた顔を互いに見合わせて、顔を真っ赤にしながら洗面所へ、仲良く顔を洗いに向かっていたのを、目撃されていた。
2019年8月16日 Pixivにて投稿

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