「こっちは仕留めた、太刀一振りそっち行ったぞ加州!」
「りょーかい!フェイントに見せかけて攻撃!」
「オラオラオラァ!」
「僕に触れられると思いましたか?」
「これでも実践向きでね!」
「予想外だったか?がら空きだぜ!」
鎌倉に出陣していた第二部隊は、鶴丸国永を部隊長に、同田貫正国、加州清光、大和守安定、宗三左文字、そして燭台切光忠の六振りで編成されており、検非違使と交戦していた。
何度も出陣していた戦場で地の利もあった為、突然の検非違使の襲撃でも冷静に対処する事が出来た。
最後の敵を倒した鶴丸国永が刀を納めて周りを見渡すと、土汚れがある程度で皆軽傷にも満たず、大した損害は負わずに済んだようだ。
「皆無事のようだな」
「はあ……やれやれ、すっかり土に塗れてしまいました」
「ほーんと、帰ったら風呂に入らないとね、爪紅も剥がれちゃったし……」
「もうすぐ冬も終わるはずなのにまだ寒いもんね……あれ?」
爪紅が剥がれた自分の爪を見ている加州に目を向けた大和守は、たまたま彼の向こうで転がっている敵の残骸の下敷きになって、何かが落ちているのに気付いた。
近づいてそれを引っ張り出してみると、それは比較的大きな刀だった。
「ああ?どうした?」
「安定、どうしたの?」
「……これ、見た事無い刀だなあって」
たまたま近くにいた同田貫が、大和守が引っ張り出した刀を覗き込んだ。
先程まで一緒にいた加州も、大和守が持っている物に気づいて、同田貫と同じようにそれを見つめた。
「太刀か?」
「見た感じそうだよね。鶴丸ー、検非違使ってドロップするんだっけ?」
「ん?ああ、するらしいぞ。今のところ第一部隊でも、他の部隊でもドロップの報告は無いがな。何かみつけたのか?」
加州に呼ばれた鶴丸は、それまで雑談をしていた燭台切も連れて彼の元へやってきた。
「あれ?どこかで見た事あるような……」
「おお、これは随分と懐かしい奴が来たな」
大和守が二振りに向けて拾った刀を向けると、どこか既視感を感じた燭台切は首を傾げて、鶴丸は懐かしそうに目を細めた。
「鶴さん、知ってる刀かい?」
「ああ、一時同じ所にいた刀だな。名前は髭切。膝丸と揃えて二振一具と言われている源氏の刀だ」
それから本丸に帰るまでの道のりで、鶴丸は髭切の事について簡単に話した。
「じゃあ、僕が見た事があると思ったのは、膝丸さんと似ているからなんだね」
「そうだな、膝丸もきっと喜ぶだろうな」

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