それは、空の色を映す水鏡の様な刀

刀剣乱舞刀剣乱舞 一話完結小説

喧嘩の仲裁

「ここは一気に畳みかけて正面突破だろうが!」
「いいや。敵の情報が少ない以上、ここは一旦退いて仕切り直しじゃ」
「そんな事言ってたら倒せる者も倒せねえだろう!」

 敵大将が近い昼間でも薄暗い戦場の森の中、隊員の和泉守兼定と隊長の陸奥守吉行が、これからの部隊の作戦で揉めていた。
いざという時は背中を預け合える仲だが、衝突や怒鳴り合いの多い二振りだ。
他の隊員はそんないつもの光景に、最初は苦笑交じりで彼らを眺めながら束の間の休息をとっていたが、いつもより激しい言い争いにそろそろどうしようかと目くばせしあっていた。
そんな中彼らに向かって歩いていく空色があった。

「ほらほらもう喧嘩しないで、僕の顔に免じて、ね?」

二振りの肩に背中側から腕を回し、水鏡はパチリとウインクをした。
 
「一体でも多く敵を倒すのも大事だし、情報が少ないから攻め口を見つけ辛いのも分かるよ。でもね、こうして言い争っている時間こそ無駄じゃないかな?」
「ああ……まあ、そうだよな」
 
軽薄な口ぶりに怒鳴りたくなったが、笑顔のまま続けて言われた正論に和泉守はぐっと押し黙った。

「そうは言うが水鏡、なんかええ案でもあるちゅうがか?」

陸奥守が腕を組んで尋ねると、水鏡はフードの下の笑みを更に深くした。

「もちろん。……僕に一つ、考えがあるんだ」
 
その後撃破した遡行軍の残骸を利用して、変装した水鏡が囮になって敵をおびき寄せ、無事敵を一網打尽にする事に成功した。

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