山姥切コンビの特殊討伐任務in足利

刀剣乱舞刀剣展示感想あり短編小説

二日目

 翌日の朝、ホテルのレストランで山姥切二振りは、朝食を食べていた。
自分の好きな料理を自分で取って食べる方式で、国広はいつも通り皿にこんもりと満足する量の料理を食べていたが、同時に気が気でない状態で目の前に座る刀を見つめていた。
テーブルを挟んで正面に座る山姥切が、先程から味噌汁の椀を持った状態で、うつらうつらと船を漕いでいるのだ。
彼が朝に弱いのは知っているが、今日はいつもより酷い。
指どおりのいい銀の髪が味噌汁の中に浸かりそうになっていたので、国広は彼の肩を軽く叩いた。
  
「本歌、本歌」
「ん〜〜?……なんだ?」
「味噌汁に髪の毛が浸かりそうになっている」
「んぅ……にせものくんがなおしてくれ……」

山姥切がむにゃむにゃ言いながら顔を寄せてきたので、国広は浸かりそうになっている銀色の髪の毛を耳にかけてやった。
 
「眠そうだな……俺より先に寝ていたと思っていたが、よく眠れなかったのか?」
「よなかにいちどおきてね……おれはよるがたなんだよ……ふわぁ……」
「夜更かしはあまり良くないぞ……ん!」

国広はあくびをする山姥切をやんわりと咎めながら卵焼きを頬張ると、口の中に広がった味に目を見開いた。
 
「本歌、この卵焼きじゅわっとしてて美味いぞ!」
「げんきだねえ……にせものくんは……はあ……みそしるがうまい……しみる……」
「そうか」
 
背中を丸めて味噌汁の椀に口をつけ、長い息を吐いてふにゃふにゃと笑う山姥切の仕草を見て、国広は自分の本歌相手に失礼ながら、自分の上司で自らを「じじい」と称する平安刀よりも、今の彼の姿は「じじい」だと思った。
 
「…………すー……」
「ここで眠ったら駄目だぞ本歌!」

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