三行半を突きつけるまたとない好機【前編】

ポケモン(サブマスメイン)三行半を突きつけるまたとない好機

それは分身としてこの世界に生まれ落ちた。

本体はすべてのポケモンと出会い、その世界の人々やポケモンと多くの繋がりを持つ少女に、分身を託した。

分身は少女の隣でポケモンを知り、人を知り、世界を知った。

彼女が見せてくれた世界はとても広く、新鮮で、美しかった。

そんなある時、少女が一人で泣いている姿を見た。

どうしたのか尋ねると、少女は泣きながら自分の過去について話してくれた。
 
少女はこの世界の人間ではなかった。

本体の力によって、この世界に呼ばれた人間だった。
 
元の世界の記憶は朧げにしか持っていなかったが、少女は涙ながらに元の世界へ帰りたいと訴えた。

話を聞いた分身は、自分に広い世界を見せてくれた彼女の望みを叶えてあげたかった。 

しかし分身である自分には、彼女を元の世界へ送り届ける程の力は持っていなかった。

だから作った。

彼女が持っていた、本体を呼ぶ為に使っていた笛を。

そして一縷の望みを賭けて、彼女の脳裏に僅かに残っていた情報から見つけた、彼女が生まれ育った元の世界へ送った。

元の世界で彼女を本気で探している誰かが、いつか本体の元に辿り着き、彼女をこの世界から連れ戻せるように。

送信中です

×

※コメントは最大500文字、5回まで送信できます

送信中です送信しました!

コメント