ツイステ闇鍋スロット

ツイステッドワンダーランドツイステ一話完結小説

カリムの飲み間違い 
「カリムが 寝ぼけて めんつゆ一気飲み」

「ん、ふわぁ~……」
 
 スカラビア寮の寮長カリム・アルアジームは、突っ伏していた机から身を起こして、椅子の背に凭れ掛かって伸びをしながら欠伸をした。
机の上にはほとんど白紙のノートが広がっていて、端の方にミミズがのたくった様な字が書かれている。
どうやらまた自室で課題をしている途中で眠ってしまったらしい。
重たい瞼を擦りながら眠気覚ましに何か飲もうと、机の端にあるジャミルが用意してくれた水差しに手を伸ばした。  
 
「……あれ?」

 水の音がしないと思ったら水差しは空になっていた。
スカラビア寮は砂漠の中にある寮なので、昼間は日差しが強く、すぐに喉が渇くほど暑い。
油断していたら熱中症になってしまうので意識して水分を取っていたのだが、気が付けばかなりの量を飲んでいたらしい。
自分のユニーク魔法で水を出すのは造作も無い事だが、自分で水を用意するのを面倒くさがってホイホイ発動していい魔法でも無い。
何か必要な物があれば寮生に言うようにジャミルに言われているが、自分の口に入れる物はジャミルが用意した物か、毒見がされた物しか口にしてはいけないときつく言われている。
 
「よし」

今ジャミルはバスケ部の部活動で寮を離れている。
ならば自分で用意しようと、カリムはコップを持って席を立った。


「ん?」

 カリムが挨拶をしてくる寮生に返事を返しながら、寮のキッチンの冷蔵庫を開けると、暗い色の液体が入った大きなボトルを見つけた。
それを手に取ってみると、チャプチャプとボトルの中の液体が揺れ、キッチンの照明を浴びて茶色く反射してきらめいた。  
確かジャミルがこの前作り置きしていたアイスティーがこんな色だった筈だ。
蓋を開けて手で仰いで中身の匂いを嗅いでみるが、多少嗅ぎ慣れない匂いをしているが毒草の匂いはしない。毒の鑑定はカリムの特技でもあるので間違いないだろう。
持ってきていたコップに液体を注ぐと、ボトルより少し明るい茶色が注がれていく、アイスティーにしては変わった匂いだがこういったものなのだろうと、カリムが深く考えずにまずは一口、舌先で舐めるように飲んだ。
多少変わった味はしているが、舌の痺れや呼吸に異常が発生しない事を確認すると、カリムはよく冷えたそれを一気にあおった。
  
「か、カリム…お前それ……」

背後から震える声がして振り向くと、部活から帰って来たジャミルがわなわなと震えて、自分と自分が持っていたコップを見つめていた。 
 
「あ、おかえりジャミル!」

震えているジャミルに、カリムは無邪気に笑いかけた。 
 
「喉が渇いたから飲み物を取りに来て、ジャミルがこの前作っていたアイスティーを見つけて飲んでたんだ。毒はないみたいだけど、これなんか変わった味してるな」 
「こんの馬鹿リム!!それはめんつゆだ!!」 

ジャミルはツカツカとカリムに近づくと、その頭を思い切りはたいた。

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